ACSL(6232)徹底解剖:ドローン技術で世界を相手に闘う

ACSLが販売するドローンの飛行中を捉えた写真です。 日本株
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今回は、ドローン研究者の第一人者とも呼ばれる「野波健蔵」という方が創業したACSLというドローン専業のベンチャー企業を紹介・推していきます。

千葉大学の教授で自立制御モデルを世界で初めて確立させ、NASAで研究員を務め、開発したドローンを売ってくれと頼まれてACSLを設立した研究者です。

基本情報

社名 株式会社ACSL

銘柄コード 6232

設立年 2013年11月
    千葉大学で自立制御型ドローンを開発し、引き合いが来たため会社を設立。

市場 東証グロース市場

時価総額 210億円 ※2025/07/30時点

上場年 2018年12月

業種 産業用ドローンの製造販売及び⾃律制御技術を⽤いた無⼈化・IoT化に係るソリューションサービスの提供

従業員数 56人

創業者 野波健蔵(生1949年 75歳)

現 代表 早川研介(生1988年 37歳)、寺山昇志(生1987年 36歳)

公式HP https://www.acsl.co.jp/

強み

コア技術: GPS不要の位置情報

カメラ画像から自己位置を推定するVisual SLAM技術が強み。

創業者の野波さんが自主開発した技術で、これによりGPS電波が受信できない室内やトンネル内でも自立飛行が可能になった。

→ SLAM搭載型機体を販売してほしいとの要望から、大学発ベンチャーを立ち上げた。

当時はロボット社会になることを見据えて、「自律制御」をキーワードにしたスタートアップを設立した。

社名(ACSL; Autonomous Control Systems Laboratory)の由来は「自律制御」から。

「小型無人ヘリ完全自律飛行の成功からACSL創業へ、ドロン産業構築へ」

プロジェクトX 福井大学版

防衛省の空撮用ドローンへ採用実績

先ほどの特徴に加えて、ACSLの主要部品は国産品、もしくは信頼性の高い海外からの調達品を採用しています。

さらに、通信・撮影データの暗号化などのセキュリティ面がしっかりしています。

つまり脱・中国を目指しているアメリカ企業や、より高い信頼性を求める国家機関にとって安全と評価されています。

こうした特徴が評価され、災害時の偵察や監視のため防衛省へ採用されました。

ちなみに、アメリカではロシア製や中国製のドローンの政府調達が禁止されており、日本企業のACSLにとっては非常に有利な状況です。

ACSL、国産のドローンが防衛省航空自衛隊の空撮用ドローンとして採用

ACSL プレスリリース 2024.03.21

日本郵政とも共同開発

2021年より日本郵便株式会社などと共同開発した物流専用ドローンがついに発表されました。

いくつかの地域で実際に物流配送を行い、実績を重ねている段階です。

(我々が想像するドローンと比較すると、思ったより大きい!)

ACSL、日本郵便と共同開発の新型ドローンがデビュー!物流専用ドローンによるレベル3.5飛行での配送を実施

ACSL プレスリリース 2024.03.21

ドローンでの配送 実用化に向けて実証実験 豊岡市但東町

兵庫 NEWS WEB

インドで大型案件の受注

2023年の夏、インドで18億円の受注を獲得しました。

受注内容は地上走行ロボットに関するもののようです。

現在の年間売上高が実績で26.6億円(下記参照)のため、かなり大規模な受注です。

インドにおける大型案件(1,362万米ドル(18.3億円))の受注に関するお知らせ

ACSL プレスリリース 2023.08.10

財務ハイライト

2024年12月期 実績

売上高 26.6億円(前年比 +196.3 %)

営業利益 ▲22.9億円(前年比 ▲10.7 %)

純利益 ▲23.7億円(前年比 +6.8 %)

PSR(時価総額/売上高) 7.72倍 ※2025/07/30時点

PBR(時価総額/純資産) 105.5倍 ※2025/07/30時点
※ 純資産が前年度末22億円→今年度末2億円に減少したため。
 (減資及び欠損填補、当期純損失の計上等が原因と記載されている。)

当座比率当座資産/流動負債) 0.81倍
※ 流動負債 > 当座資産 の状況。経営状況はかなり悪い。

2024年12月期 決算短信

2025年12月期 会社予想

売上高 51.1億円(前年比 +92.5%)

営業利益 ▲13.9億円(前年比 39.4 %)

純利益 1.8億円(前年比 黒字化

純資産 6.0億円(前四半期と比較して +4億円 の回復)
これにより自己資本比率は 8.9% へ改善。

詳細データとビジュアライズ

連結業績推移
ACSL 連結業績推移
貸借対照表
ACSL 貸借対照表
キャッシュフロー推移
ACSL キャッシュフロー推移

総評

完全に設備投資や研究開発費を先行させキャッシュ不足な状態。

補助金や増資を頼って拡販を狙っていく道しか残っていない。

ただ、そのための高い技術力を持ち合わせており、海外進出も果たしていることから長い目でみれば改善余地あり。

従業員も少ないため人件費の負担は軽く、販管費で圧迫されることは少なそう。

国内に留まらず、アメリカやインドで売上高が大きく伸びることで今後のさらなる成長を促進させる可能性も十分にある。

リスクを考えながら、大化け期待の投資価値ありです!

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